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2008年8月11日月曜日

生活習慣病を考える

『フィンランド症候群』


という症候群があります。


1970年代にヘルシンキの社会的に裕福な階層の人たちを対象とした、小規模無作為の健康に関する危険因子介入試験の結果をまとめたものです。
そこから導き出された結果に対して『症候群』という名前をつけました。


研究対象の母集団は、40歳~45歳の実業家3490人の内、循環器疾患の評価が可能であった3313人。


介入群には医師の指導のもと、食事や飲酒、運動、喫煙など生活習慣を見直します。
対象群は何のアプローチもせず、定期的に健康診断だけを受けます。

15年間の追跡調査の結果は、介入によって、肥満度、血圧、総コレステロール値、中性脂肪値が優位に改善したのにもかかわらず、介入群で、心疾患やその他の疾患、自殺などを含めた死亡率が優位に多かった。
というものです。


この研究に関しては、様々な解釈があるようですが、私の思うこの研究からの学びは


◆どんなにカラダにいいことも、自分のカラダの声を聴かなければいい結果にはつながらない。
◆管理されるのではなく、自分で気づき、学び、実践することが大切。
◆何事も楽しく、『好い加減』が重要


ということです。



この研究の対象者は富裕層の実業家です。
ある意味、人生の成功者。

きっと、自分の決めたこと、良いと思うことを一生懸命に実践するから実業家としても成功した人たちです。
だからこそ、きちんと肥満度が減り、血圧が低下し・・・・という結果を残すことが出来たのだと思います。
もしかしたら、そのときにカラダは『窮屈だよ!』ってメッセージを発していたのかもしれない。
でも、まじめな人たちは『正しいこと』をカラダに押し付けてしまうため、逆にストレスを感じるのかも知れません。
一番大切なのは、自分のカラダの声に耳を傾け、頭ではなく、カラダが心地よいと感じることを自分で学び、実践していくことだと思います。




私たち、人々を健康へと導く運動指導者は、決して『正しさ』だけを押し付けるのではなく、自分のカラダへの気づきを促し、自ら改善していく『知識』と『技術』を伝えること。
後は、本人が自分のカラダとココロと会話をしながら、自分の心地いいスタンスで実践できるように応援することだと思います。


メタボリック対策で、生活習慣の見直しが叫ばれる昨今、管理ではなく、教育に着目したアプローチの大切さを感じています。

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